アウンサンスーチーさん、どうぞお元気で!

ビルマ軍事政権によって不法に拘束されているアウンサンスーチーさんは、いうまでもなくノーベル平和賞受賞者です。この16年間で、ビルマの民主化のためにたたかってきたアウンサンスーチーさんが拘束されたのは今回で3度目になります。世界平和への貢献を認められ、ノーベル平和賞を授与された人物を不法・不当に逮捕し、拘束するような政府はビルマ軍事政権以外に見当たらないでしょう。ノーベル平和賞受賞者に対して、こうした迫害を加えるのは、平和を望む世界の人々の気持ちを無視し、侮辱する行為です。

アウンサンスーチーさんを慕い、心から尊敬している数千万のビルマ国民は今、心を痛めています。彼女がどのような状況に置かれているかを知りたがっています。2003年5月30日、ビルマ軍が計画的に準備し、暴力的な襲撃を企てたことからディペーイン虐殺事件が起こりました(ディペーインは北ビルマ・ザガイン管区内の地名)。この襲撃事件の後、国民がその希望を託すただ一人の民主化指導者の姿は国民の前から消えました。軍事政権から3度目の拘束を受けたのです。

その後、イギリス外務省がアウンサンスーチーさんは悪名高いインセイン刑務所(ラングーンにあるビルマ最大の刑務所)に収容されていると発表しました。世界中から怒りと非難の声があがりました。後に、別の軍収容施設に移され、現在は自宅に拘束されています。2004年11月27日には、拘束がさらに1年間継続されることになりました。ディペーイン虐殺事件で軍に連行されて以来、何の法的根拠も示されず、裁判も行われないまま拘束され続けてきましたが、この延長措置にもまた、何の正当性もみられません。国民民主連盟(NLD=彼女が書記長を務める政党)が12月16日に発表したことには、これまで、アウンサンスーチーさん宅周辺には、NLDの青年スタッフたち12名が緊急時のために詰めていましたが、自宅周辺に待機することは許されなくなりました。さらに、アウンサンスーチーさんの健康管理をしている医師の訪問も、これまでの週3回から週1回へと減らされました。アウンサンスーチーさん宅の電話線は、切断されています。

ビルマの国軍が不当な手段で国権を奪取してからすでに16年が経過しました。この間、国民が味わった数々の弾圧・迫害、人間の誇りをおとしめるような行為、少数民族の人たちへの弾圧・殺戮、不法・不当な逮捕や拘束、武力を用いた威嚇や脅迫、そして拭いきれない恐怖・・・、それらを一掃し、自由な社会を実現するためには、元気なアウンサンスーチーさんがいなくてはなりません。アウンサンスーチーさんに長生きしてもらうことがどうしても必要です。

アウンサンスーチーさん、どうぞお元気でいてくださいと、ビルマの国民たちは祈っています。

武力を用いて権力を奪い、国を支配し、一つの時代をうちたてるという方法をアウンサンスーチーさんは否定しています。力を行使するのではなく、話し合いを通じて、あくまで平和な手段で変革をもたらそうというのがアウンサンスーチーさんの考えです。彼女のこうした考えかたにもとずくたたかいは、人間の尊厳に充ちたものであり、世界に光彩を放つものです。

武力によって身の安全を脅かされ、人権を蹂躙されているビルマの国民に解放の喜びをもたらすには、アウンサンスーチーさんの解放がまず必要です。アウンサンスーチーさんの解放のために、日本政府からビルマ軍事政権に対して強力な圧力をかけていただきたい。日本政府をその方向に動かすために多くの日本国民のみなさんが力を合わせて声をあげてくださるよう心からお願いいたします。

2005年1月8日

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